外資系ITコンサルに向いている人には、いくつか共通した特徴があると考えられます。論理的思考力・戦略的提案ができることなどは、国内のコンサル企業で働く場合と同じく、あらかじめ備えておかなくてはいけない素質です。
しかし、中には外資系特有の適性条件というものもあります。外資系ITコンサルで働く場合には、アップオアアウトと言って、昇進しないものは辞めていくという環境にまず慣れなくてはいけません。こういった企業では、社員の入れ替わりが激しく、長期スパンで物事を考える人よりも、短期間により多くの結果を出す人が好まれる傾向があります。顧客の中には海外企業の日本法人もあり、これらの得意先から質問を受けた際には、即座に回答を示せるような柔軟さと応用力を持ち合わせていることが重要になってくるのです。
また、社交性があり、自らリーダーとして活躍できるタイプの人は、とくに外資系のコンサル企業では高く評価されるでしょう。上司や顧客とも物怖じせずに会話ができるような、度胸を持っていることが大切だと言えるのです。
こうした点は、国内のコンサル企業とは明らかに異なっています。そのため、日本の企業に向いていないと考える人は、むしろ外資系企業のほうがふさわしいというケースもあるわけです。また、IT系のファームと戦略系のファームでも、コンサルタントの雰囲気にはやや違いが見られます。IT系のコンサル企業では、戦略系に比べてエンジニア的な要素が強いという特徴があり、これは大手ファームの場合にも当てはまります。